こんにちは、ナナさんです。
ブログを見に来ていただきありがとうございます。
今日はキャリコン技能士の学科、論述試験の日。
試験に向け更新しようと思いつつ、全然進みませんでした。
今回紹介する本は、感想をUPしようと思ってから1年以上書けずに悩んでいた本だからです。
ナナさんおススメ本第3弾『相談力入門』 鈴木雅人 著
鈴木先生は成年後見を専門とする社会福祉士&行政書士です。
認知症当事者、家族、福祉施設、役所、裁判所など、実際に当事者、施設とやりとりしている方です。
実体験に基づき書かれており、入門書ではあるものの説得力があります。
目標設定について
この本における相談スタンスは、来談者中心アプローチそのものです。
目標設定は
相談者が、願望、気持ちが満たされた状態に変化すること。
を目指します。
福祉の相談の場合、過去を振り返る必要性が低いのもありますが
- 相談者の現状と願望が満たされた状態(未来)の差はなにか?
- 差を埋めるために必要な情報、助言、働きかけは何か?
解決志向アプローチ(ブリーフセラピー)の要素もかなりあるのかなと感じます。
カウンセリング、キャリアカウンセリングは「過去の(苦しかった)出来事」に問題の原因があり、振り返ることで問題解決につながると教わることが多いです。
特に、JCDAの試験だと「経験代謝サイクル」を回すのが必須なので、この本を読むと調子狂うかと思います。
JCDAの試験を受ける方には「合格してから読む」ことを勧めています。
逆算志向で問題解決!!
キャリア関係の書籍では、相談の第1段階で行うことに「ラポールの形成」を挙げている本がほとんどです。
ラポール形成の目的は?
相談者を変えるため
とこの本には書かれています。
問題解決への道筋を逆算して示すと
- 問題解決(相談者の気持ちが満たされた状態)
- 相談者を変える必要がある(方策実行)
- 相談者が変わるきっかけを作る
- 相談者対応者からの働きかけを受け入れさせる準備をする
- 信頼関係(ラポール)を築く
私が、この中で一番大切と思うことが
相談対応者からの働きかけを受け入れさせる準備をすること。
そのためにまず、
「この人の話だったら聞いてみようかな?、この人のいうことだったらやってみようかな?」と
相談者に思ってもらえることが大切です。
信頼してもらえるのはどんな人か?
- 私の話をよく聞いてくれる人
- 私の話、状況、問題をよく分かってくれる人
- 私のことを大切に思ってくれる人
すなわち、相談者中心に対応できる人。
はげまし、うなづき、繰り返しなどの「傾聴スキル」を使うと、相談者に「あなたの話、聞いてます」と伝えやすいし、問題把握もしやすくなります。
また、専門家として信頼してもらう必要もあるので、相談開始後、なるべく早く問題把握を行うことが必要です。
「話しやすい相談対応者だな〜」と思ってもらえたら、早めに相談者から問題把握のヒントを得ることができるでしょう。
専門家として信頼してもらえなければ、時間をかけて話を聞いても、懇切丁寧にアドバイスしても「馬の耳に念仏」。お互い徒労に終わります。
私が何度も試験で落ちた原因は
傾聴することが相談の目的となっていた
信頼してもらっていると勘違いして早々にアドバイスしてそっぽ向かれた
<li></li>この2点だと考えています。
ニーズとウォンツの違いは何?
「お客様のニーズを掴む」という言葉を使うことがあります。
この発言が指す「ニーズ」はお客様の気持ちが満たされた状態でしょうか?
この本では「お客様ニーズ」を「相談者視点」「相談対応者(専門家)視点に分けて考えています。
- ニーズ 専門家視点で”相談者がなりたい姿”になるために必要だと考えていること、必要性。
- ウォンツ 相談者が”心から求めているもの、なりたい状態。欲望。
- 相談のゴールは「相談者のウォンツ」が満たされた状態に導くこと
ウォンツが満たされている方は相談には来ないと思います。
何かが足りないから相談に来ている。
専門家の意見「ニーズ」を知りたいから相談に来ていることが多いのではないでしょうか?
ニーズを伝えたところ「自分が思っているようなアドバイスでない」と不満を述べられることもあるでしょう。
相談者の問題を解決するために必要であれば相談者の気持ちに対してニーズを訴えるしかないでしょう。
感情面で納得しないと、行動してくれませんから。
次回は「相談者を受け止める」ことを中心に書きたいと思います。
なるべく早く書けるように頑張ります。