こんにちは、ナナさんです。このページを見つけてくださりありがとうございます。
今回は、万博で印象に残った2つの国、トルクメニスタンとインドネシアを振り返ります。
どちらも、万博をきっかけに「知っているつもりだったけれど、初めて知ったことが多かった国」です。
トルクメニスタン ― 鎖国国家が見せた“開かれた顔”
私が高校生の時にはまだ「トルクメニスタン」という国はなく、ウクライナVSロシア戦が始まったときからトルクメニスタンが気になりだしました。
元ソ連の国なのにロシアの集団安全保障条約機構(CSTO)に非加入なのはなぜだろう(永世中立国なので当然なのですが)。そもそもなぜ永世中立国になったのか、情報統制、鎖国…。気になることが多すぎる国でした。
永世中立国ってどういうこと?
トルクメニスタンは1991年にソビエト連邦から独立し、1995年に国連から正式に「永世中立国」として認められました。独立後のトルクメニスタンは、地理的に強国に囲まれる中でどの陣営にも偏らない戦略を選択。
国際的にも「中立」を掲げ、平和や安定を前面に出しているのだとか。
鎖国国家が万博で見せた“開かれた顔”の背景に、こうした方針があるのだと腑に落ちました。
万博で出会って忘れられなくなった国
私が初めて大阪・関西万博会場に行ったのは5月3日。「アフリカンレストラン パナフ」のあと、ウクライナ(コモンズC)からトルクメニスタンに行く予定でした。
ところが、トルクメニスタンパビリオンは休業(泣)。翌日(5月4日)、真っ先にトルクメニスタン館を訪問、1時間強待ちました。
「大統領、犬、馬中心の映像」というのはSNSで見ていたので想定通りでしたが、日本語教科書や日本との関係を丁寧に紹介していた点に惹かれ、その後も何度も映像を見に行っています。
2014年、故・安倍首相の訪問を機に日本語学習者が増えていて、パビリオンにも日本語の教科書が展示されてました。
最終日に訪れた時には20分ほどの待ち時間で入場できました。教科書がボロボロになっていたのが印象的でした。ちなみにレストランは3時間待ちでした。早めに行ってよかったです!
現在万博ロスですが、「地獄の門(ダルヴァザのガスクレーター)」を見に行きたいという目標ができました。あの炎をこの目で見られたら、一生の思い出になりそうです。
そして、もうひとつ気になったのがインドネシア館でした。
インドネシア ― 森林浴と未来都市ヌサンタラ
森林と都市、2つの印象が残ったインドネシア館の記録です。
「ヨヤクナシ」で話題になりましたが、私が惹かれたのはその奥にある“国の未来”の展示でした。
森林の癒しと新首都のジオラマ
入口の森林エリアには“癒し効果”があり、広い映像エリアではゆったりと座って鑑賞できるのが魅力で、知人にも勧めていたパビリオンです。
その中でも印象に残ったのは、新首都ヌサンタラ(Nusantara)のジオラマです。
インドネシアの首都”ジャカルタ”の地盤沈下と地球温暖化による水没が懸念されるため、カリマンタン島(ボルネオ島)へ首都を移すプロジェクト。カリマンタン島(ボルネオ島)は地震が比較的少なく、国土のバランスも取りやすいと言われています。
森に囲まれた高台の開発エリアに行政機能や住宅を整備し、「森と都市が共存するグリーンシティ」を掲げているのが印象的でしたが、ジャカルタからカリマンタン(ボルネオ)の距離は大阪から沖縄くらい。
ボルネオ…マジか…ジャングルじゃん…。
ジャカルタからの大移動
ジャカルタ&周辺には3,000万人を超える人が暮らしており、それだけの人や機能を動かすとなると、本国ではもちろん大問題。労働力の移動、インフラ整備、環境への配慮――まるで東京首都圏がまるごと動くような規模です。
距離でいえば、バリ島からヌサンタラは大阪から奄美、スマトラ島からヌサンタラは大阪から石垣くらい。
展示を見ながら「本当に大丈夫なのかな」。でもできたらすごい!と思いました。
記憶が重なった瞬間
ボルネオには二度行ったことがあり、コタキナバルからクアラルンプールまで遠いなーと感じた記憶があります。距離感としては大阪から石垣。用事で首都に行くのも大変だと思いました。
その体験があるからこそ、同じ島に首都が生まれるというヌサンタラの展示に強く惹かれたのだと思います。
まとめ
トルクメニスタンは、派手な映像や演出の中に“日本への親近感”が垣間見え、鎖国国家というイメージとのギャップが強く印象に残りました。
一方のインドネシアは、森と都市をテーマにした展示の中で、新首都ヌサンタラという“未来への一歩”を体感させてくれました。ボルネオの記憶と重なり、個人的にも忘れられないパビリオンになりました。
どちらの国も、「知っているつもりだったけれど、実は何も知らなかった」と気づかせてくれた存在。
万博が終わっても、この2つの国のことはきっと心に残り続けると思います。
万博話も次回が最後。わたしが食べた万博メシを振り返ります。ここまでお読みいただきありがとうございました。